助成事業

助成実績 課題提案型研究助成

課題提案型研究助成

社会発展の基礎を築く研究を課題提案の形式により研究活動に携わる研究者から広く募り、優れた提案に対し研究助成を行うもので、従来の研究助成に加えて平成15年度から実施した。

2022年度(令和4年度)課題提案型研究助成

(助成期間:2022年8月〜2024年5月)

(大学名等および役職は申請時のもの)

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研究課題 大学名等 役職 氏名
1 深層学習手法を用いたドライブレコーダ画像に基づく歩行者傷害予測アルゴリズムの構築 日本自動車研究所 研究員 國富 将平
研究要約
現在の先進事故自動通報システムの傷害予測アルゴリズムは、死者数の最も多い歩行者への適用と予測精度向上が課題であり、申請者はシミュレーションから得られた歩行者衝突画像と深層学習手法を用いることで傷害を高精度に予測する手法を提案してきた。そこで本申請では、同手法を再構築し、ドライブレコーダ画像に適用することで、実画像における様々な課題を解決しつつ、実用に供せられる傷害予測アルゴリズムの構築を目指す
2 感染症対策と運転者の認知判断能力維持のための車内CO₂濃度の適切化 近畿大学 准教授 島崎 敢
研究要約
車両内のCO₂濃度は5、000ppmを超え、運転手の意思決定能力への影響や感染症リスクの増大が懸念される。そこで(1)シミュレータ実験によりCO₂ 濃度の増加に伴う運転手の認知判断能力への影響を解明し、(2)実際に国内外で多数の個人・営業車両内のCO₂ 濃度を3 ヶ月以上連続測定し、運転手の特性・国・車種・気象との関係を明らかにする。その上で、(3)車内環境改善に向けた具体的な情報提示方法を提案する。
3 注意を考慮したリスクの高い歩行者の移動予測手法の開発 東北大学 准教授 田村 雄介
研究要約
自動運転車や移動ロボットの安全のためには、周囲の歩行者等の振る舞いの予測が必要不可欠である。本研究では、特に周囲への注意が疎かになっているリスクの高い歩行者の移動予測手法を構築する。機械学習を用いて歩行者の将来位置を分布として出力する手法を開発するとともに、顔・姿勢情報に基づいた注意推定手法を開発する。そして、これらを統合することで、注意を考慮した歩行者の移動予測を実現する。
4 動画像中から雨・雪・霧を除去する画像処理と悪天候時における運転支援技術の開発 横浜国立大学 教授 岡嶋 克典
研究要約
実際の悪天候時の映像を取得したうえで、悪天候時の自動運転におけるカメラ映像から雨・霧・雪の影響を実質的に除去または軽減する画像処理技術を開発するとともに、悪天候時に人が運転する際にはカメラ等からの情報を用いてヘッドランプを動的に制御し、またHUD等に適切な視覚情報を提示する運転支援技術を開発し、実車を用いた実地実験でその有効性を検証する。
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