助成事業

助成実績 科学技術研究助成

2015年度 科学技術研究助成

(大学名等および役職は申請時のもの)

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研究課題 大学名等 役職 氏名
1 半導体製造プロセスで用いられる超高純度ガス中の残留微量水分評価技術の開発 産業技術総合研究所 研究員 天野 みなみ
研究要約
半導体製造プロセスで使用される微量水分計をより適切に校正・性能試験するガス中微量水分標準の開発を行っている。2016年度は制御装置に、圧力センサ・ピエゾバルブ・圧力制御装置を導入し、流量制御・測定を自動化する。
2 加速音質制御システムの開発 広島市立大学 教授 石光 俊介
研究要約
本研究では、心理音響的に心地よい音「スポーツ感」を探しだし、それを信号解析によりその性質と心理値を対応付け、自動車騒音を求められた定義から心地よい音になるように適応信号処理により音場生成を行う。加速時の吸気音を対象とした音質制御システムを構築し、聴感実験により検証を行う。
3 太陽エネルギー利用システムの開発 早稲田大学 准教授 梅津 信二郎
研究要約
本研究では、複数の多角形フレネルレンズを組み立てて立体状とした、「ポリゴン・サンハウス」を開発し、効率良い光熱交換機を実現する。色素増感型太陽光電池と合わせて利用することで、太陽エネルギーを熱と電気の両方を取り出すことが可能である。
4 モデル誤差抑制補償に基づいたロバストな車両運動制御系の構築 熊本大学 准教授 岡島 寛
研究要約
本研究では、申請者がこれまで研究進めているモデルと制御対象とのギャップを補償するモデル誤差抑制補償器を、車両システムに適用し、路面環境の変化(降雨、積雪など)や風などの外乱に強いロバストな車両運動制御系の構築を目的としている。
5 舌の運動・触感覚機能を活用した身障者用機器操作インターフェースの開発 東北学院大学 教授 梶川 伸哉
研究要約
本研究では、舌の多彩な運動能力と触覚機能を有効活用できる機器操作デバイスの開発を目的として、電動車椅子を舌で操作するためのジョイスティックデバイスおよび電動車椅子の制御を開発する。
6 消炎を考慮した3次元および0次元火炎伝播モデルの開発と希薄燃焼の高効率化効果の検討 早稲田大学 助教 喜久里 陽
研究要約
本研究では、エンジンの研究開発を念頭に、予測精度を損ねずに計算負荷を最小限にした消炎モデルを構築し、これを組込んだ3D-CFD コードを用いて消炎状況の時間的、空間的な分布情報を整理する。この知見を0次元燃焼モデルに組込んだ上で、エンジンシミュレータによるパラメータスタディを行い、希薄限界を考慮した希薄燃焼の高効率化効果を明らかにする。
7 磁場効果を用いたロール型ハイブリッド熱電素子の開発 茨城大学 准教授 小峰 啓史
研究要約
強磁性体と熱電材料をハイブリッドしたロール状ハイブリッド構造熱電素子を開発する。熱電材料に磁場を印加することで、ゼーベック係数が増加し、材料性能が改善する。従来材料の4〜10倍にまで性能を高めることが出来ると期待される。
8 希薄予混合火炎挙動安定化のための時間可変角度旋回羽根の開発 岐阜大学 教授 小宮山 正治
研究要約
ガスタービンを初めとした希薄予混合燃焼に関して、その動的挙動を実燃焼器により近い条件で計測するために、重要パラメータとなる旋回羽根角度に依存する旋回強さを制御すべく、出口角度が時間的に可変である旋回羽根を新規に開発する。また、管内旋回流をともなう燃焼場における火災の動的挙動の可視化し、その非定常伝播特性を解析する。
9 散逸エネルギー計測に基づくアルミニウム合金の迅速疲労限度推定 神戸大学 准教授 塩澤 大輝
研究要約
本研究では、赤外線サーモグラフィを用いた散逸エネルギーに基づくアルミニウム合金材料の疲労強度迅速推定法、および散逸エネルギーを用いたき裂発生箇所予測法を開発する。疲労強度を迅速に評価できるだけでなく、危険個所を可視化することもできる。
10 磁気粘性グリースを用いた可制御型ダンパによる振動低減 横浜国立大学 准教授 白石 俊彦
研究要約
磁場に応答して流動特性が変化する「磁気粘性グリース」を利用した、小型・省エネルギー・長期間性能維持可能な可制御型ダンパを用いて、構造物の振動低減効果を検証する。高機能性に加え、沈殿による減衰特性の経時劣化が非常に少なく、自動車のセミアクティブサスペンションにも応用可能である。
11 電気自動車に使用するモータ用軸受の電食防止グリースの開発 福岡工業大学 准教授 砂原 賢治
研究要約
研究の目的は、電気自動車やハイブリッド自動車の動力用モータの故障原因となりうる軸受電食の対策を廉価に提供することである。本研究では、グリースの組成を変えて、最大発光回数を測定し、放電しにくく、かつ粘度指数が高いグリース組成を明らかにする。
12 重症交通外傷患者予後改善のための「重症交通外傷データベース」の構築 日本医科大学 助教 田上 隆
研究要約
本研究では、自動車およびバイクの事故に伴う重症交通外傷症例の発生場所・受傷機転・車種および破損状態・病院へのアクセス等の情報を収集・調査し、本グループが行っている「重症救急疾患 big date」と連結させ、高度な分析を行う。本研究成果を自動車製造メーカーや救急医療現場に有機的に還元することで、重症交通外傷患者の予後改善を目指す。
13 プロキシレファレンスによるライブデジタルビデオの画質の自動予測 静岡大学 准教授 Chandler,Damon Michael
研究要約
本研究では、キャプチャーした(ゆがんだ)ビデオを、それ以前に記録しておいた“プロキシレファランス”と称するオリジナルに替わる元画像との比較を通し、画質の正確な評価および画像のゆがみの正確な同定の両者を同時に可能とするプロキシレファランス評価法を提案する。
14 高機能小細孔ゼオライトを活用した自動車排ガス除去(NH3-SCR)触媒の開発 広島大学 助教 津野地 直
研究要約
本研究では独自に開発したゼオライト合成法「ゼオライト転換法」を用いて、耐熱および耐水熱性に優れる高機能小細孔ゼオライトを優れた性能を持つNOX還元(NH‐SCR)用触媒として開発する。最終的にゼオライト中に含まれるヘテロ金属種の種類を検討し、その金属種による影響および耐熱性/耐水熱性向上のメカニズムを明らかにしていく。
15 摩擦攪拌点接合における難燃性マグネシウム合金とめっき鋼板の接合界面制御 沖縄工業高等専門学校 准教授 津村 卓也
研究要約
軽量化部材として注目されている難燃性 Mg 合金と、亜鉛以外の合金成分も含むめっき鋼板のうち、比較的入手が容易な溶融亜鉛めっき(ZAM:Zn-6%Al-3%Mg)、ガルバリウムめっき(Al-46%Zn-1.6%Si)、溶融アルミニウムめっき(アルスター:Al(+Si))の 3 種類を取り上げ、めっき被膜状態が異種材料 FSSW 接合部の形成組織と継手の機械的性質に及ぼす影響を検討するとともに、接合強度が最大となる接合プロセスパラメータを見いだす。
16 エネルギー消費量を大幅に削減する給湯システムの更なる効率向上に寄与するモータ制御法 岐阜工業高等専門学校 教授 冨田 睦雄
研究要約
『ヒートポンプによる給湯システム』のAPFを向上させるため、その心臓部であるコンプレッサのモータの高効率化を実現する。圧力が加わるコンプレッサ用モータでは位置センサレス制御が必須である。位置推定誤差を抑圧することにより、効率の悪化や脱調を起こすことなく位置センサレス制御を行うことが可能になる位置推定器の設計法の開発を行う。
17 天井クレーンシステムにおける軌道計画の高速化による実用的な自動搬送制御システムの開発 山梨大学 准教授 野田 善之
研究要約
本研究では、搬送軌道導出の高速演算化、軌道計画と外乱抑制制御を分離した2自由度制御、レーザ測域センサによる環境マップ生成、タブレットPCを用いた簡便で明示的なユーザーインターフェイスを開発し、実用性を目指した天井クレーンの自動搬送制御システムを実現する。
18 バイオマス由来液体燃料の蒸発特性の解明と数値解析用モデル構築 北海道大学 准教授 橋本 望
研究要約
本研究では、バイオマス由来燃料液滴の蒸発特性を明らかにし、噴霧燃焼数値シミュレーション用の蒸発モデルを構築する。また、本研究で構築する液滴蒸発特性データの所得技術は、様々な燃料に応用可能である。
19 超音波振動工具を電極とした放電加工の高速度・高精度加工の両立に関する研究 新潟大学 准教授 平尾 篤利
研究要約
本研究は、極間の安定化を狙って超音波振動を工具電極に付与した放電加工を実行し、圧力、放電状態、加工特性との相関結果を参考に、加工条件が表面粗さに与える影響を調査する。そして仕上げ加工領域での加工速度・加工精度の両立化を実現するステッピングモーターおよび超音波ステージを複合したデュアル制御システムを開発する。
20 高加熱率条件下における先進発光分光法によるガス温度計測技術の開発 群馬大学 准教授 舩津 賢人
研究要約
本研究は、先進的な計測技術(複数波長フィルタ同時利用による高感度高速ビデオカメラシステム)を用いて得られた空間的時間的分光データをもとにガス温度演算アルゴリズムを開発し、大気圏再突入や内燃機関といった高加熱条件下におけるケイ素系超高温耐熱材料の極めて強いガス発光現象の物理化学モデルを構築する。
21 常温パッシブ型マイクロ熱輸送デバイスの開発 弘前大学 准教授 麓 耕二
研究要約
本研究は、常温域を含むあらゆる温度域において、感温磁性流体を用いた無電源熱輸送を可能にするパッシプ型マイクロ熱輸送デバイスを開発する。常温域で自励的に作動し、かつ高い熱輸送効率を有する超小型熱輸送デバイスを目指す。
22 ボンデフリー低サイクル振動鍛造に適した潤滑材特性の調査および潤滑剤開発 横浜国立大学 准教授 前野 智美
研究要約
本研究では表面処理や潤滑剤ではなく、環境負荷の小さい液体潤滑剤において低サイクル振動を持つスライドモーションによって、成形中の素材を自動的に再潤滑して、焼付きを防止する冷間鍛造方法を開発する。
23 高感度小型光センサの研究開発 北陸先端科学技術大学院大学 助教 増田 貴史
研究要約
常温常圧で液体状態を保つ半導体 Si の前駆体物質(液体 Si)を、「塗る」のではなく、3次元の構造制御されたナノ空間を持つ型枠に「押し込み」成型することで、従来技術では作製困難であった Si のナノ構造体を創出し、それを用いた小型高感度な赤外線センサの実現を目指す。
24 レーザーを用いた高分解能酸素原子数密度測定法の開発 静岡大学 准教授 松井 信
研究要約
本研究では、レーザー光の特性を生かした実効光路長を伸ばすことで感度を向上させるキャビティ法と、信号自体のSN比を向上させ感度を上げる周波数変調法組み合わせることで、従来にくらべ5桁以上の感度を向上させた超高感度を開発し、基底準位の数密度計測を行う。
25 溶接部の結晶異方性を考慮したミクロ残留応力評価手法の開発 大阪大学 助教 三上 欣希
研究要約
本研究では、溶接部特有の溶融・凝固組織が有する結晶異方性を考慮して、溶接部のミクロ溶接残留応力評価手法を構築し、溶接部の結晶異方性の影響を明らかにする。溶接後のミクロ残留応力分布を把握することができれば、変形や破壊の発生に関与するミクロな応力・ひずみ分布をより詳細に評価することが可能になる。
26 Whispering gallery mode 共振を用いたマイクロ標準球の超高精度計測 東京大学 助教 道畑 正岐
研究要約
本研究では、屈折率に依存しない直径の超高精度な絶対値測定と、高次ピークの解析に基づく球の形状計測についての課題を遂行する。Whispering gallery mode(WGM)共振という球の内部で特有に発現する光共振現象に着目し、その WGM 共振波長を測定することでマイクロ球有効径のナノメートル精度計測の確立と、マイクロ球の形状計測の原理検証というプロセスで測定技術の開発に挑戦する。
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過去の助成実績

所属・役職は申請時当時のまま記載しております。