助成事業

助成実績 科学技術研究助成

2018年度 科学技術研究助成

(大学名等および役職は申請時のもの)

指で左右にフリックしてご覧ください。
研究課題 大学名等 役職 氏名
1 ガイド波を用いた薄板屈曲部の非破壊検査に関する研究 豊橋技術科学大学 助教 石井 陽介
研究要約
本研究では、薄板構造の屈曲部(折り曲げ部)におけるガイド波(板を長手方向に伝わる超音波)の反射・透過挙動を、モード分解法を用いた理論解析、動的有限要素法を用いた数値シミュレーション、実験により解明する。そして、ガイド波を用いた屈曲部の非破壊検査法(き裂検出法)を確立する。
2 連続発振テラヘルツ光源を用いた位相干渉法によるCFRPの非破壊検査の検討 秋田県立大学 助教 伊東 良太
研究要約
本研究では、高強度の連続発振テラヘルツ光源によるCFRPの非破壊検査を目指す。具体的には、液晶デバイスを用いた位相シフト干渉法の導入によりCFRP内部の繊維構造やひずみの非破壊検査の実現を目指す。また、指紋スペクトルの利用も検討し、X線とは異なるアプローチで高性能な非破壊検査の実現を目指す。
3 抵抗スポット溶接部特性のIn-situ評価手法の開発 大阪工業大学 講師 伊與田 宗慶
研究要約
本研究は,超ハイテン材を対象とした抵抗スポット溶接時における溶融部(ナゲット)の形成状態,また後通電時における硬さ分布変化などの溶接部特性について,溶接時に計測した発熱履歴から算出された発熱量,また評価パラメータによるIn-situ評価手法の開発を目的とするものである。
4 基板上微細構造群との相互作用による動的濡れ促進機構の解明 東京理科大学 教授 上野 一郎
研究要約
極めて小さいエネルギー注入により実現する超高効率液滴搬送技術の開発を目的とする。本研究では,申請者らがこれまでに明らかにしてきた基板上微細構造物との相互作用によって発現する液滴前縁部加速現象の解明に向け,構造物周りに形成されるメニスカスが誘起する空間的多重スケール『動的な濡れ』機構を明らかにする。
5 簡素な機構で高い不整地走破性を有する全方向移動プラットフォームの開発 東京工科大学 助教 上野 祐樹
研究要約
全方向移動機構はあらゆる方向への移動を可能とするが、不整地走破性や機構の複雑さに課題が残されている。本研究では、簡素な機構で全方向移動を実現できる双輪キャスタ型駆動機構にロッカーボギー機構に用いられる差動機構を応用した移動プラットフォームを開発する。また、本プラットフォームを車いすサイズへ展開し、実環境下での走破性能を検証する。
6 微小な熱機関構築に関する基礎研究 山梨大学 教授 内山 智香子
研究要約
循環型・低炭素社会の実現に向け、自動車駆動における電気力の重要性が増し、急速な進展を遂げている。その加速にむけ、現存電池の性能を最大限に発揮させるような、次次世代の新たな駆動力探索が必要と考えられる。本研究では、そのシーズとして微小な熱機関に注目し、その将来的な可能性評価に取り組むことを目的とする。
7 高硬度材料を対象とした能動回転型傾斜ローラバニシング加工法の開発 福井大学 准教授 岡田 将人
研究要約
ローラを軸形状工作物に押し当て転動させることで、工作物表面に平滑性と良好な機械的特性の改質層を同時に創成できるローラバニシング加工において、従来法では適用が困難であった高硬度材料に対し、申請者らが開発した新たなローラバニシング加工を適用し、仕上げ面特性の解明と実用的な寿命が得られるローラを開発する。
8 金属薄膜を利用したGPaオーダの圧力分布測定法に関する研究 鳥取大学 教授 小野 勇一
研究要約
軸受の内・外輪と転動体の接触部のように、固体接触部には局所的に高い圧力が発生し、破損の原因となる場合がある。本研究では、接触面に微小突起を有する金属薄膜を挿入し、突起の塑性変形量から圧力分布を計測する手法を確立する。この手法で 1GPa 程度の圧力が測定できることが明らかとなったが、さらに高圧力測定を検討する。
9 デジタルツインに基づく機器の状態監視および劣化予測システムの構築 大阪市立大学 教授 川合 忠雄
研究要約
申請の研究では、実機の計測データをコンピュータモデルにリアルタイムで反映させることにより、機器の状態監視および劣化状態の予測を行うデジタルツイン技術の開発を行う。提案手法を適用することにより、現状の技術では達成できない効率的、効果的な機器の管理・運用が実現できる。
10 CFRP製接着アダプタへの傾斜機能接着技術の適用 東京農工大学 特任助教 川崎 翔大
研究要約
CFRPの成形・接合時間の短縮手法としては、CFRP製アダプタを接着接合部に使用する手法がある。しかし、このアダプタは応力集中点を持つため、安全性が重視される機械への適用例は少ない。本研究では、この継手に対して接着層の物性を連続的に変化させる傾斜機能接着技術を適用し、継手の高強度化の実現を目的とする。
11 上肢運動補助用フレキシブルパワーアシストロボットの研究 九州大学 教授 木口 量夫
研究要約
本研究では、高齢者等の筋力弱者の日常生活における上肢動作を支援するパワーアシストロボットにおいて、硬い骨格部を最小限にとどめ、筋肉に模した帯による駆動システムを用いることにより、小型・軽量で服の様に簡単に装着できるフレキシブルパワーアシストロボットとその制御法の実現を目指すものとする。
12 自動車用歯車の高強度化を目的とした軟質微粒子ピーニングの開発 静岡大学 准教授 菊池 将一
研究要約
本研究では、自動車用歯車の疲労特性改善を目的として、軟質の金属微粒子を用いたショットピーニングを提案する.浸炭処理により表面硬化させたクロムモリブデン鋼に対して、焼なましにより軟化させた鋼製微粒子を高速衝突させ、被処理面の粗さ増大を抑制しつつ硬さ上昇や圧縮残留応力の生起を実現することを目指す。
13 水素燃焼における火炎伝播加速現象の解明 広島大学 助教 KIM WOOKYUNG
研究要約
水素をガスタービンで燃焼させることで発電を行う水素発電において、水素火炎伝播の加速現象には、火炎伝播速度が高まってある限界値をもつ自己相似的な領域が存在するが、まだ不明な点が多い。本研究では、水素燃焼時における火炎伝播加速現象の自己相似的な領域の特性解明を目的とし、実験に基づいて自己相似的な火炎のフラクタル次元を明らかにする。
14 ハードカーボン/Si混合負極へのLiイオンプレドープ深度の最適化 秋田大学 教授 熊谷 誠治
研究要約
ハードカーボン/Si 混合負極には、従来の黒鉛系負極では得られない比容量、出力密度、サイクル寿命、経済性が期待できる。一方、その大きな不可逆容量の低減が課題である。本研究は、その負極に対する Li イオンプレドープ深度を最適化することで課題解決を図り、安価で高性能な車載向け Li イオン電池の開発に寄与する。
15 車載単眼カメラと地図地形データを用いた超遠方交通参加者の早期認識 首都大学東京 助教 倉元 昭季
研究要約
本研究は、車載単眼カメラと地形地図データを用いて 200m 以上遠方の交通参加者の種別と位置を高精度に認識するフレームワークの開発を目的とする.これにより交通参加者の早期からの行動予測が可能となれば、衝突リスクの管理やそれに応じた経路生成等、自動・手動を問わず自動車の市街地走行の安全性向上に大きな寄与が見込まれる。
16 SEAを用いた制振材料の適正配置に関する研究 長崎総合科学大学 教授 黒田 勝彦
研究要約
本研究では、提案した SEA パラメータを所望の値とする要素形状の適正化方法を発展させ、設計変数を FE 要素の板厚から SEA サブシステムを部分的に分割した制振材料とし、実稼動時、複数の周波数帯域で SEA パラメータ(ILF、CLF、要素エネルギー、要素間パワーフロー)を所望の値とする構造最適化方法を提案する。
17 アルミニウム粉体燃焼の基礎的解明と燃焼制御技術への応用 岐阜大学 助教 小林 芳成
研究要約
本研究は、金属アルミニウムをエネルギー資源とする CO2 フリーなエネルギー循環システムの構築に向けた基礎研究として、アルミニウム粉体の燃焼特性を実験、理論および数値解析によって解明し、それによって得られた知見をもとにアルミニウムの燃焼制御技術の開発を目指すものである。
18 小型歯車のための超短時間浸炭焼入れプロセスの開発 慶應義塾大学 教授 小茂鳥 潤
研究要約
本研究では、『超短時間』『安価』『高性能』をキーワードとする、新しい表面改質プロセスを構築する.具体的には、雰囲気制御下で高周波誘導加熱した基材に微粒子を高速投射するシステムを利用した超短時間浸炭焼入れ処理法を開発し、鋼の耐摩擦・摩耗性、耐腐食や疲労特性に及ぼすその効果を明らかにする。
19 超臨界処理を応用したサブミクロン活性炭の最適設計による電気二重層キャパシタの高性能化 大阪府立大学 准教授 齊藤 丈靖
研究要約
本研究では、高純度・高強度、細孔径分布が狭い、均一な大きさの球状など従来型活性炭の欠点を補完できる熱硬化性樹脂由来の炭化物サブミクロン粒子を比較的低温(〜600℃)の超臨界二酸化炭素処理し、固化、膨潤、賦活などを行う。その後、賦活や表面処理で最適な表面構造を有する活性炭を作成し、EDLC 特性を改善する。
20 次世代全固体電池の劣化診断技術に関する基礎研究 東海大学 教授 坂本 俊之
研究要約
全固体電池は電動車両の次世代電池として注目を集めている。全固体電池は劣化に比例する電解液がないため劣化診断には新たな知見が必要である。当研究室は、ニッケル水素からリチウムイオン二次電池まで研究を重ねており、全固体電池の劣化診断解析技術とエネルギーマネジメント技術の構築に向けた取り組みに挑戦する。
21 ジャイロミル型風車の性能向上に関する研究 奈良工業高等専門学校 教授 坂本 雅彦
研究要約
ジャイロミル型風車の回転翼を弾性変形させることにより起動トルクを増大し、低風速でも起動しかつ高風速時には、遠心力による変形で自動的にトルクを減少させ、危険回転速度を超えないようにコントロールする風車を開発する。また、風車内に3次元流れを誘起することにより、風車への風量を増大させ出力を増大する。
22 レンズ研磨における除去能率の超安定化を実現する研磨工具の開発 大阪大学 助教 佐竹 うらら
研究要約
カメラの画像認識精度の向上に不可欠な高精度非球面レンズは、加工コストの高さから産業用カメラ分野への導入が遅れている。そこで本研究では、高加工コストの要因である研磨加工時の除去能率の変動の抑制を目的に、加工中の工具表面の変化を抑制可能な研磨工具として、表面に三次元構造を形成した新たな工具を開発する。
23 自動運転制御用ネットワークスライスに対する高速障害復旧技術に関する研究 福井大学 准教授 橘 拓至
研究要約
本研究では、自動運転制御用V2X 通信で利用される仮想的に構築されたネットワークスライスに対する高信頼な高速障害復旧技術を確立する。本技術では、V2X 通信の品質維持と障害復旧時の使用資源量を考慮した高速障害復旧が実現できる.それゆえ、本技術を用いることで、自動運転制御に適した高信頼なネットワークが構築できる。
24 夜間および悪天候時における車載単眼カメラによる高速なブレーキランプ点灯検出に関する研究 福井大学 助教 張 潮
研究要約
悪天候時や夜間においては、追突事故発生のリスクが高まる。そこで、安価な車載カメラを用いて複雑な実環境における先行車のブレーキランプの点灯を検出し、追突事故被害を低減するのが本研究の目的である。手法としては、実環境の影響を減少するため、多様性の維持を重視した独自な進化計算のフレームワークを提案する。
25 硬度傾斜・厚膜化 DLC 皮膜によるアルミニウム合金の耐摩擦摩耗特性の改善 茨城大学 准教授 中村 雅史
研究要約
本研究では、軟質なアルミニウム合金に内部応力が高く厚膜化が困難とされているダイヤモンドライクカーボン膜を、硬度傾斜化や積層構造化等による内部応力低減方法を検討し、厚膜化して成膜する。これによりオイルレスで摩擦係数0.1以下の潤滑性および高耐摩耗特性が発現するアルミニウム合金を開発する。
26 非対称積層を用いた複合材板ばねに関する研究 岐阜大学 助教 名波 則路
研究要約
非対称積層によるねじれて伸びる複合材板ばねの設計手法を提案し、非対称積層設計の有用性を検証することを目的とする。ここでは、有限要素法を用いた数値解析にて板ばね設計・特性予測を行い、複合材板ばねの基本特性(剛性・強度・疲労)を実験的に評価する。また、板ばね製作のための最適な機械加工条件も明らかにする。
27 軸受トルク・音響振動性能に及ぼすグリースのレオロジー特性の影響 九州工業大学 助教 西川 宏志
研究要約
グリースは、転がり軸受を始めとする機械要素に使用され、多様なグリースが存在するが、明確な開発方針が確立していない。本研究は、鋼球とガラス円板から構成される点接触条件でのグリース挙動のその場観察、グリースレオロジー特性評価、軸受トルク計測等により、高性能グリース開発を目指すものである。
28 教師ラベル取得に制約のある状況における行動センシングの個人適応 福井大学 講師 長谷川 達人
研究要約
本研究では、行動センシング分野の特色であるラベルの偏りに焦点を当て、一部のラベルのみ付与されたデータが与えられる状況における個人適応手法を新たに開発する。実現手法として、深層学習の中でも生成モデルを行動センシングに転用し、一部のラベル付きデータから未知のラベル付きデータを自動生成する手法を実現する。
29 二輪車・自転車事故死者低減に向けた先進事故自動通報システムの開発 滋賀医科大学 教授 一杉 正仁
研究要約
自転車及び二輪車乗員が関与する実事故を解析し、有限要素法によるコンピューターシミュレーションモデルで頭部にかかる外力を計算する。そして、先進自動事故通報システムを二輪車・自転車乗員に応用し、位置情報や頭部損傷の予測重症度を送信する。そして、早期搬送や治療が開始できるシステムを考案する。
30 低次元ナノカーボン材料のキャリア制御による界面熱輸送制御 名古屋大学 助教 廣谷 潤
研究要約
本研究では、材料界面に用いた低次元材料の熱輸送キャリア(フォノン、電子、正孔)を制御して熱輸送の制御可能性を探求する。分子動力学法を用いてフォノン周波数の温度依存性、熱輸送スペクトルを検証して知見を得つつ、実験的手法で界面熱輸送を調査する。理論、実験の両側面から熱制御デバイスの実現可能性を模索する。
31 液体ピストンを持つ音波エンジンの開発〜低温・低エネルギー密度の熱源の有効利用に向けて〜 東北大学 教授 琵琶 哲志
研究要約
本研究では低温・低エネルギー密度の熱源で動作する液体ピストン式の音波エンジンの開発を目指す。本エンジンは従来型の外燃機関に比べて圧倒的な簡単な構造であり、しかも低動作温度差でスターリングサイクルを実行する。プロトタイプの作成と評価を通じて実用的な出力や効率が達成できることを実証する。
32 局所ひずみその場測定に基づく応力腐食割れ発生の力学条件定量化 静岡大学 准教授 藤井 朋之
研究要約
本研究は、応力腐食割れ(SCC)発生に関する力学条件を明確化することを目的とする。腐食環境でステンレス鋼の定荷重試験を実施し、試験中にデジタル画像相関法による結晶粒(マイクロメートル)オーダーのひずみ測定および SCC 観察を連続的に行い、き裂位置と局所ひずみに基づき SCC 発生条件を定量化する。
33 高張力鋼/アルミニウム合金マルチマテリアル構造体の界面強度支配因子の解明 大阪大学 助教 松田 朋己
研究要約
高張力鋼とアルミニウム合金から成る異種材料継手における界面強度支配因子を明らかにする。手法には、二段階熱処理と微小強度評価を組み合わせた実験手法と、実験を模擬した有限要素解析手法の二種類を用いる。界面に形成される金属間化合物等の組織学的因子と金属間の強度差等の力学的因子、双方の寄与を明確にする。
34 熊本城の石垣アーカイブ化と複合現実を使った石垣復旧作業への応用研究 熊本大学 教授 松永 信智
研究要約
熊本地震により最も被害を受けたものの一つが熊本城の石垣である。崩落した石材の3次元形状データが短時間で計測できアーカイブ化できれば、様々な研究に広く利用できる。本研究では、アーカイブ化にジャイロクレーンを使った高速計測技術を構築する。また、複合現実を使ったデジタルデータの復旧作業への応用を検討する。
35 双安定構造を利用した高安定な展開構造体設計論の構築 山口大学 教授 南 和幸
研究要約
双安定構造を配列した展開構造体を縮小形状から展開形状に変化させた時に、縮小させようとする外力に対向して展開形状を保持する力が、想定された設計値よりも高い値を示すことが分かったため、高い値を示すメカニズムを明らかにし、そのメカニズムをさらに有効に活用できる構造体の設計論の構築とその実験的な検証を行う。
36 PHVの性能を包括的かつ簡易的に評価できる新たな手法の提案と車両設計・運用指針構築の試み 早稲田大学 助教 楊 イ翔
研究要約
本研究を通して、PHV の性能を、従来のような電費・燃費等の単独性能ではなく、2種のエネルギー(電気と燃料)と 2 種の走行モード(CD と CS 走行)の影響を包括的に考慮しつつ、簡易的に評価することを試みる。また、同研究を通して得られた知見を活用し、PHV 性能を最大限引き出すための車両設計・運用指針を構築する。
37 機械学習とマルチスケールシミュレーションによる原子層材料保護膜の研究 大阪大学 特任助教 劉 麗君
研究要約
本研究では最小原子半径を有する水素の侵入すら一切許さない、透明で柔軟かつ極薄の原子層積層保護膜構造を新規アイデアとして提案する。グラフェン、MoS2,WSe2 などの原子層材料である遷移金属ダイカルコゲナイド(TMDC)の積層構造を金属材料の保護膜に用いることで、様々なガスに対して不活性な保護膜構造を探求する。
38 革新的軽量部材の製造をめざすマグネシウム合金展伸材の冷間ロール成形 東京電機大学 教授 渡利 久規
研究要約
マグネシウム(Mg)合金は軽量かつ比強度の高い材料であるが、冷間での成形性および耐食性が低いため、Mg 合金展伸材の塑性加工部品の実用例は少ない。本研究では、革新的軽量部材の製造するために、マグネシウム合金展伸材の冷間ロール成形実験(V 型断面)および、数値シミュレーションを行い、その有効性を検証するものである。
39 ヘテロフローテーション法によるアルミニウムスクラップ高清浄度化のための異種粒子間差動凝集機構の解明とその適用 八戸工業高等専門学校 准教授 新井 宏忠
研究要約
自動車の燃費改善のため軽量部材への置換が進められているが、社会的普及には高機能化と低コスト化が求められる。本申請は、軽量化部材であるアルミニウムについて、ヘテロ凝集現象を利用した「ヘテロフローテーション」なる新物理精錬法により、アルミニウムスクラップのアップグレードリサイクル法の開発を目的とする。
40 使用済みリチウムイオン二次電池からの高選択的熱応答性ポリマーと超高回収量捕集ポリマーの段階的使用によるレアメタル完全リサイクルシステムの開発 群馬大学 助教 永井 大介
研究要約
二種類の金属捕集選択性の異なるポリマーにより、使用済みリチウムイオン二次電池からのレアメタル完全回収システムを開発する。リチウムを選択的に捕集する熱応答性ポリマーと、コバルト・マンガン・ニッケルを捕集する超高回収量捕集ポリマーの段階的な使用により、レアメタルの完全回収を実現する。
41 バイオマス由来の硫黄担持吸着材による使用済リチウムイオン電池溶解処理溶液からの高効率レアメタル分離回収技術の開発 千葉大学 准教授 和嶋 隆昌
研究要約
申請者が開発したバイオマス由来の特異な吸着能をもつ硫黄担持炭の Ni, Co, Mnに対する吸着特性を明らかにし、使用済みリチウムイオン二次電池溶解処理溶液からの新規高効率分離回収プロセスの構築を試みる。
指で左右にフリックしてご覧ください。

過去の助成実績

所属・役職は申請時当時のまま記載しております。